山が待っている。

「流産」という山から、わが子を腕に抱いて下山できました。どんな山も無事に下山できるように。ひとつひとつをクリアする過程を書いていきます。

34w5d&34w6d 切迫早産入院12日目&13日目

◆34w5d 切迫早産入院12日目  涙のわけ

 昨夜はLINEで夫にも優しくできなかった。

前向きに励ましてくれる言葉が、分かってくれていないように感じられてしまって…(もちろんそんなことはないのも、わかってるよ)。

でも結局、「赤ちゃんが僕たち二人を強くしようと鍛えてくれてると思う」と言ってくれた言葉がすごく響いて、少し前向きな感じで眠りにつけた。

たくさん泣いたからか、ぐっすり眠れた。

 

入院生活をそこまで辛いと思っていないのに、あんなに泣けたのはなぜだろう?と今日は考えている。

理性的には、昨日も書いた通り、病院のほうが安心だということも重々承知なのに。

そして結局のところ、イメージと期待が膨らみすぎだったという結論に達した。

夫の勤務時間が面会時間と相性が悪く(しかも忙しい)、なかなか会うことができない。電話もできないから声も聞けない。

でも、退院すれば、私は寝たきりだとしても「いってらっしゃい」も「おかえり」も言える。仕事の話も聞ける。「ビール飲みすぎだよ」なんてことも言える。

彼と同じ時間を過ごすことができる。

そう、鮮やかにイメージしすぎたんだな。

 

思えば、涙が流れるのは家族の顔を想像した時だけなのだ。

点滴針の痛みだって我慢できる。

点滴の副作用だって我慢できる。

1週間浴びられないシャワーだって、ずっと横になっていて1日が終わっていくことの虚しさだって、我慢できる。

でも、夫や両親の顔を想像するとだめだ。

勝手に涙が流れてきてしまう。

 

…これ、上の子がいたら、相当辛いだろうな。

隣の方は、今日上のお子さんの運動会だそう。見に行きたかったって。本当にそうだと思う。だって本人の身体は元気なんだもんね。

 

今回の切迫早産の原因は、私が主に仕事でペースを落とさなかったこと、お腹の張りに気付けなかったこと、動けるだろうと慎重にならなかったことにあるのかもしれない。

初期は流産のこともあって、慎重にしていたのに、いつの間にか大丈夫になっていた。

本当に気の早い話だけれど、もしそうだとしたら、次に妊娠できたら同じ轍は踏まない。

別に原因があるとしても、十分に気をつけるつもり。

 

今も動けていたら、こんなにお腹の赤ちゃんについて、妊娠した自分の身体について、じっくり考えることもなかったかもしれないな。

お腹の子が「お母さん、ちょっと立ち止まって考えてみて」って言っている時間なのかもしれない。

 

◆34w6d 切迫早産入院13日目  パワーチャージの日

昨夜から今朝にかけて、おりものに鮮血が混じっている。

もちろん、即、ドップラーをしにきてくれた看護師さんに報告。今朝ももう一回伝えてみた。

土曜日に内診があったので、内診出血ではないかというのが昨夜の看護師さんの見立てだけれど、先生にも念のため伝えてくれるという。

「お、おしるし!?」とびっくりして、昨晩はまた不安にかられていた。

 私は不安になると、すぐさま手元のスマホで調べてしまう。

夫に出血の報告をしていたら、調べまくっていることは、もちろん夫にもばれていて、

「oyoneの状況はoyoneにしかわからないんだよ。そこには書いてないよ。」

と。

本当に気づかされることばかり。いろんなケースを学ぶことはできても、今私に起こっていることは、ここには書いていない。その通りだ。

 

今日は、お義母さんからもラインが来た。

ゆうべ夫が「弟も早産で生まれた」という話をしてくれて、詳細を聞いてくれたみたい。

予定日よりも2ヶ月早く生まれた弟は、今は身長180cm以上、筋肉がしっかりついて引き締まった立派な大人だ。もうすぐ3児の父。

すごく勇気が出る話だった。

飛行機を使う距離だから遠いけれど、気持ちは近くで応援してるから!と言ってくれた。

 

友人からの励ましのメールもある。

叔母たちからも連絡をもらった。

 

それなのに、私はもう!

鬱々としていて嫌だ。

こんなにみんなが支えてくれているのに、私が強くならないでどうする!

私はとにかくベストを尽くすことだ(と言っても横になるだけだけど)。

その上で起こることは、受け止めるしかない。

その修行だと思おう。

この期間を乗り越えて、強く明るい母になりたい。

そして、この子には、男の子だし、夫みたいな気持ちいい子に育ってほしいと、つくづく思う。

 

この先どうなるか未知の世界だけど、過ぎてしまえば笑えるはずだよね。

 

今日は1週間ぶりに夫が面会に来てくれた。仕事の合間を縫って、1時間、2時間と2回も。今週は忙しくなりそうだから、次に会えるのはまた1週間後かな。

でも、その分ゆーっくりといろいろ話せた。

会える時間が楽しみで仕方ない病室デートは、今しかない。

いい思い出になりそうだ。

 

母も今日はゆっくり1時間滞在してくれた。

こないだは泣いてしまって、ほとんど話ができなかったけれど、今回は明るく前向きに色々な話ができた。

夫には数日分の食事も届けてくれた。

 

本当に、ありがとう。

パワーチャージ完了です!これから出産まで、前向きにがんばるね。