山が待っている。

「流産」という山から、わが子を腕に抱いて下山できました。どんな山も無事に下山できるように。ひとつひとつをクリアする過程を書いていきます。

初めての妊娠

不思議だけれど、なんとなく予感はあった。いつもの生理前よりもずっと胸の張りが強かったことと、生理予定日になっても体温が下がらなかったことが一番の理由。夫には「予感あり」ということをそれとなく話して、にまにましながら検査薬を試すまでの毎日を過ごした。

この間、本屋に何回か行って、『はじめてのたまごクラブ』を買うか迷ってうろうろ。結局フライングして購入したけれど、検査薬が陽性になるまでは開かない!と決めて、マガジンラックに入れておく。すぐに夫に見つかって恥ずかしかったのを覚えている。

はやる気持ちを抑えて、生理予定日を4日過ぎた朝、検査薬を試した。

すぐにラインが浮かび上がってきたけれど、これがしっかりとした線なのか気になって、画像を検索したりした。どうやら陽性ということで良さそう!でも、あまり実感がわかないのか、「予感あり」と伝えていたからなのか、夫の反応は落ち着いたものだった。ちょっと不満に思う私。小さいころ読んだ『はーい、あっこです』(知っている方いらっしゃいますか?)のじゅんちゃんみたいに「やったーー!!!」って喜んでほしかったのにな。

その週末、産婦人科へ。

「ちゃんと子宮内で妊娠していますね。ちょうどいいくらいの大きさですよ。」

と先生に言ってもらった。エコー写真を受け取ると、6.6mmの小さな胎嚢。「5週と2日」とのことだった。

帰り道は自然と口元がゆるむ。検査薬とはまったく違う実感が湧いてくる。その足で実家へ。母に「赤ちゃんができたよ」と伝えた。「おめでとう」と、急にそわそわしだす母。うれしそうな姿に、より実感が湧いてきた。

いよいよ、妊娠生活がスタートする!